スケートボードを使用したスノーボードオフトレ Vol.02

堀之内 剛プロによる OFF TRAINING by Skateboard
Photography_@PSA-ASIA / @GOKATU

CARVE Onlineでは、CARVINGを楽しむスノーボーダーに向けて、オフシーズンでのスケートボードを使ったオフトレーニングを連載コーナーで紹介します。堀之内 剛氏プロデュース企画!

堀之内 剛
JSBA/PSA-ASIA公認プロスノーボーダー、SUPAベーシックインストラクター。
スポンサー・アンバサダーSHARK ENERGY DRINK / YOROI / VITORA / スノサウルス / むねぐみ茶/ TFA / HEAVEN SKATEBOARDS
スケートボードレース歴:2004年 IGSA World Cup RED BULL Almabtreide Skateboard Down Hill(Germany)、Burnig Wheels Tour Board-X(Switzerland)、AJSA-TAC(日本スケートボード協会タイムアタックサーキット)国内サーキットを転戦中。

規制トレーニングに必要なマテリアル

三角コーン
ターンを規制する為に使用します。


チョーク
滑走中コーンが接触しても簡単に元の場所に戻す為にコーンをチョークで路面にマーキングします。

スケール
三角コーン位置を設定するために必要です。


エナジー
SHARK ENERGY DRINK
http://www.sharkenergy.jp/

疲れを感じる時は、怪我のリスクが高まります。シャークエナジードリンクを飲んで、元気いっぱい楽しみましょう!

使用スケートボード


YOROI SKATEBOARD RYU II PY


スラローム専用スケートボード

ポイント

アングルライザーパットとは?

アングルライザーパット

ライザーパッドをトラックとデッキの間に挟むことにより、トラックのピボット角度を変更する事もでき、より自分好みの調整が楽にできるようになります。そしてライザーパッドを入れることでウィールバイト(カービング時にウィールとデッキが接触し、ウィールがロックしてしまう現象)を回避でき、またブッシュの機能も最大限まで引き出すことができます。

走行重視

スラローム走行やパンピング走行に適した仕様。高速走行時の直進性も強く、最も推進力が出るセッティングです。ノーズ側はアングルライザーパッドの低い方を外側に向け、テイル側はアングルライザーパッドの低い方を内側に向けて装着します。

 

カービング重視

回転性を重視した仕様なので、高速走行時の安定性に難しくなる場合があります。アングルライザーパッドを前後ともに外側に低い方を向けて装着します。

 

高速走行重視

高速走行時の安定性を重視したい場合に有効。アングルライザーパッドを前後ともに内側に低い方を向けて装着します。

 

規制トレーニングとは?
スケートボードをスノーボードのオフトレで使用する殆どの皆さんが、フリーライディングで滑走していると思います。三角コーンでターンを規制する事で、自分のタイミングではターンできなくなります。規制の中でターンが出来ない理由は、いくつかあるのですが、その中でも多い理由は、ターンが遅れてしまうという理由が一番多いかと思います。スノーボードとは違い、スケートボードは、エッジではなく、サイドカーブではなく、トラックとウィールで曲がります。イメージで言うと、車と同じイメージで、スケートボードは、ノーズのトラックは、ハンドル的にイメージすると、車と同じように、曲がるときは、ライン取りや加速する場所が決まってきます。個人的な発想にすぎませんが、、、。これらは、スノーボードに似ているようで、似ていないスポーツだからでの発想の1つですが、規制によって行きたい方向に滑れるようになる為に、全てのターンのタイミングを早くする事とライン取りの練習をすることで、フリーランでは、練習できない部分が、練習でき、それらは、スノーボーディングの技術的に進化する事に繋がります。自分の好きなように自分の好きなターンをしていては、上達のスピードが断然違います。ぜひ 規制トレーニングは、オススメです。

 

規制した練習方法(大回り)

規制の練習は、とてもフリーライディング技術において最も必要な練習方法の1つです。まずスケートボードのマテリアルの回転性は、ウィール、トラック、ブッシュ、アングルライザー、デッキフレックスのバランスによって変化します。それらのセットアップは難しいと思いますので、まずは、お近くのショップさんで組んでもらったスケートボードを乗りこなしちゃいましょう。規制トレーニングは、まずスケートボードスラローム的な細かいコースレイアウトではなく、少し大きめなターンで「しっかりターン」をしながら、規制の中で、谷回りの位置や方向、ポジション等 ターンのメカニズムを再確認する事がスノーボードのオフトレになり、スノーボードのカービング・カーブ技術の練習に非常に有効的です。規制トレーニングの大回りターンにおいては、少し斜度のついた場所(2%~6%)をお勧めいたしますが、なかなか 斜度のついた場所が無い場合は、フラットな場所で、少しセットを振らず、ストレート目でも練習が可能です。コースセッティングする時は、スケールで測るなどして なるべく均等な振り幅、インターバルでレイアウトする事をお勧めします。スノーボードの規制でも均等に振り幅があるコースは、より良い練習が可能です。振り幅が均等ではない場合は、ターンも不規則になり、難しいレイアウトになってしまう事があります。スケートボードのカービングの練習は、非常に距離と幅を使用します。市町村の公園では、場所にもよりますが、障害者や高齢者のお散歩コースに指定されている場合があります。また 河川敷なども国が管理している場所もあります。規制の練習をする前に、公園や河川敷の入り口付近の注意書き看板などを確認し、歩行者、サイクリング、等々 施設の利用者などの迷惑にならないように行ってください。またお近くのショップさんに聞く事も良いと思います。場所によっては、ショップさんが月一回フィールドクリーナップして市や県に許可を頂いている場合もあります。

コースの設定
まず 規制コーンを7m間隔~8m間隔、振り幅は4~5mで規制します。
規制コーンの横に置く感じで、フォールラインの規制コーンを設定します。
1コーン目がヒールサイドから進入するとしたら、1、3、5コーン目を谷回り部分で後ろ手で2、4、6コーン目のフォールライン規制コーンを取りに行くイメージ、その際 2、4、6コーン目フォールライン規制コーンは、3、5、7コーン目も前手でコーンを取りに行くイメージ、その際も谷回りでのイメージが、スノーボードで最も重要なイメージ的な練習にも繋がります。(グーフィーの方は、逆の手になります)

色んな滑走ラインで滑ることが必要
スノーボードでは、色んな性質をもった板があり、それぞれにターンするタイミングやスピードが異なります。その為 色んな滑走技術があり、絶対にコレ!って 一つの考え方ではなく柔軟に考えられる技術力を身につけるのに、色んなライン取りを行ってくのが、一番の練習です。まずは、規制に入るために、どうしたら楽に入れるか?どうして入れないのか?フィニッシュ出来るけど少しリスキーとか実感する事が、とても重要で一番の練習です。もちろん 失敗する事も練習の1つです。とにかくチャレンジしましょう!

 

規制した練習方法(中回り)

中回りは、スラロームスケートボードを使用しています。仕様は、下記の通りです。

デッキ:スラローム専用スケートボード
https://www.instagram.com/trygetskateboards/

トラック:HEAVEN SKATEBOARD WAVER TRUCK(改)
https://heaven-skate.com/

ライザー: HEAVEN SKATEBOARD Triangle PAD 8-14mm
https://heaven-skate.com/

ベアリング:HEAVEN BUILT IN BEARING ABEC11
https://heaven-skate.com/

ウィール:ZULU WHEELS PETARI SERIES 82.5mm
https://www.funwaves.biz/products/zuluwheels/

滑り方が、、、とか悩んで時を過ごすのではなく、「規制の中で行きたい方向に滑れる」という事は「フリーランでも行きたい方向に滑れる」という考えで、滑りきる為にどうするか?を考えて規制した練習方法(大回り)を延長線で、少しターンが小さくなっただけで、谷回りの位置など思い出しながら滑走してみると良いと思います。規制は確実に上達の速度を早める事が出来ます。中回りをスケートボードで規制すると写真のようになります。タイトに見えますが、このセットの場合使用するスケートボードは、スラローム専用スケートボードやカービングがしやすいスケートボードを使用します。

コースレイアウトは、フラットな場所で2.50m~3,50m、斜度のある場所では、5m~7m感覚でセットしています。とにかく 難しいかと思いますが、切り替えしの早さが重要ですので、足首で角付けしながら、ライン取りを考え滑走する必要があります。

斜度のある所での中回りの規制は、板を抑える力も強くなり、メリハリのある動きが要求されます。一瞬のミスでウィールがスリップしてしまいますが、その場合の原因は、主に「下踏み」が原因が多い、そういった場合 なるべくターン後半部分では過重をしないで次のターンの谷回りに向かってください。出来ない場合は、ライン取りで谷回り部分を上げて、コーンの所で切り返す練習を行ってください。

動画では、最大斜度 約5%の場所で滑っていますが、滑るのには 、少し勇気が必要かと思います。斜度がつくことで、もちろんスピードも速くなりますし、体の動きも速く動くことも必要です。そしてデッキを抑える力も強くなります。何よりも怪我のリスクが高まります。全てにおいて、難しくなりますが、斜度がある事で、スノーボードの感覚に近くなることは間違いありません。

次回6月は以下となります。お楽しみに!
スラローム競技について
スラロームの練習

関連記事

TOP