スケートボードを使用したスノーボードオフトレ Vol.08

堀之内 剛プロによる OFF TRAINING by Skateboard
Photography_@PSA-ASIA / @GOKATU / JUNKO OKAMURA(スノーボード写真)/ Gamichan(スケートボード写真)

CARVE Onlineでは、CARVINGを楽しむスノーボーダーに向けて、オフシーズンでのスケートボードを使ったオフトレーニングを連載コーナーで紹介します。堀之内 剛氏プロデュース企画!

名前:堀之内 剛(ほり)
JSBA/PSA-ASIA公認プロスノーボーダー
SUPAベーシックインストラクター
スポンサー・アンバサダー:SHARK ENERGY DRINK / YOROI-blp / VITORA / スノサウルス / Carving Master’s Craft / むねぐみ茶 / TFA / HEAVEN SKATEBOARDS / Zulu Wheels / モリスポ
スケートボードレース歴:2004
IGSA World Cup RED BULL Almabtreide Skateboard Down Hill(Germany)
Burnig Wheels Tour Board-X(Switzerland)
AJSA-TAC(日本スケートボード協会タイムアタックサーキット)国内サーキットを転戦中

 

連載ご愛読ありがとうございました。

今季4月より私、堀之内 剛によるオフトレのお話はいかがだったでしょうか?
過去25年間、スケートボードによるスノーボードオフトレを行ってきて、個人的に効果を感じ、皆さんにも知ってほしいと思い記事を書かせて頂きました。スケートボードとは言ってもカービングに特化したスケートボードで、スラロームという競技にも参戦し、色んな角度からのアプローチによるオフトレ内容だったかと思います。
何がダメで、何が正解か?というのは、個人的には無いと考えています。特にスノーボードでは、色んな地形や雪質、天候など、全てにおいて異なり、同じ状況で滑れる事は意外と少ないと思います。そういうことを考えると、スケートボードでダメと言われている事が、スノーボードにとっては必要な技術練習となったり、滑走中のリカバリー能力を向上させる事にもつながると考えています。
それらはスノーボードのAL競技で言うと、例えばゲートの滑走ラインを高い位置にしたり、ストレートに滑ったり、わざわざ遅らせて滑ってみたり、タイムを出すためには、色々な練習をする必要がありますが、それらをスケートボードを使用したオフトレで同じように試す事ができます。「攻めているのか?、攻めていないのか?」をスケートボードで体感しする事ができ、スノーボードのAL競技と同じような感覚を味わう事が出来ます。それはスケートボードのスラローム競技でも同じで、クルージングでは決して体感できない事であり、ポジションの取り方が非常に重要となり、それらは必ずスピードに繋がっていきます。
もちろん規制トレーニングにおいては、スケートボードとスノーボードの違いで言うと、スケートボードでの滑走中は板が立ちません。何度も言わせて頂いていますが、そこはスノーボードの練習という観点では少しかけ離れてしまいますが、その他のターンのメカニズムにおいては、同じような感覚を味わえることが出来ます。
ただ一つだけ言わせて頂くと、スケートボードによるオフトレ!って感じで、あ~だ こ~だ考えながら、難しい言葉を使って、基本が出来ない出来ないと悩みつつ滑っている人が多くいると思います。これも個人的な考えですが、まずは「楽しく」を大切にしていただきたいです。そして「スピードを出す」事です。非常に難しく考えがちなターン技術ですが、スケートボードでは、スノーボードと違いカーブ中デッキは立ちませんが、デッキを傾ければターンできます。そんな感じで、物事をシンプルに捉える事が重要で、そしてスピードを出す事が出来れば、マテリアルのブッシュ、ウィール、デッキの反発やグリップ感を感じる事ができ、安定性もあれば、滑っていて非常に気持ち良く楽しいと感じるはずです。
感じ方は、ほんと人それぞれです。例えば、ヨガがスノーボードのオフトレになるという人もいれば、テニスやバスケットボール、バレーボール、バランスボード、スラッグライン、サーフィン等々、色んなスポーツでオフトレをしている方も多く、それらは 感じ方だったり、部分的だったりと色々とあって、それらの全てがオフトレになるかと思います。
またそれらは一つのスポーツですので、もちろん競うという事が出来るスポーツが殆どです。スケートボードでもスラロームで競う事で、メンタル的にも非常に良い練習になるかと思います。しかしながら、スケートボードスラロームもスポーツの1つですので、技術など考え過ぎるのではなく、単純に速いタイムで滑るという事で、楽しみが 増えると思います。
個人的には、オフトレとしてスケートボードを使用したスノーボードオフトレを選択して頂けたらと思っています。そして、更にスケートボードスラロームも皆さんにオフトレの一貫として選択して頂けたらと思います。

余談ですが、、、。冬季は、番所ヶ原スキー場(長野県上田市)で、Ne-Grafixx slope-lab( http://ne-grafixx.com/ ) のゲート練習会に参加しています。スノーボードの規制の練習をするには最高過ぎる環境です! 練習には、国内トップスノーボーダー達が、多く参加していて非常にレベルの高い練習が出来ます。とは言っても、敷居は高くなく誰でも参加可能です! その場にいるだけでもなんかめっちゃ上達した気分になれます。ぜひ皆さんもお気軽に練習会にご参加ください。

Ne-Grafixx slope-labの情報は、下記のURLをご確認ください。
http://ne-grafixx.com/

 

 

【AJSA Time Attack Circuit ISSA ASIA SouthAzulCup2023】に参加しました

今回のイベントオーガナイザーは、スケートボードブランドSRWskatesやISSA(International Slalom Skateboard Association)日本の統括など、日本のスラロームスケートボード界を背負っている 高橋 竜也氏が主催運営。会場となった愛知県碧南市 碧南臨海公園 は、非常に天候に恵まれ熱くもなく寒くもなく、丁度良い気候で大会が開催された。

今回のレースは、ビギナークラス(タイトスラローム)、ノービスクラス(タイトスラローム)、クラスエックス(スペシャルスラローム)と三つにカテゴリー分かれており はじめて参加する方にも、とても参加しやすくなっています。
今季よりクラスエックス(他大会はオープンクラス)では、スタートランプが設置され、高さは150センチくらいでしょうか?少し高いなぁ~って思うぐらいの高さで、コースの端っこからスタートランプを見ると、存在感がある感じでした。ですが 滑走すると 思いのほか滑走しやすいスタートランプでした。

レースはというと、、、。
一言でいうと「良い大会」でした。例年に比べるとコースも これぞスラロームという感じで、テクニカルながらも滑りやすい、攻めると難しくなる良いレイアウト、非常に楽しめたレースでした。また、前回開催された富士北麓スケートボードスラローム大会に参加した選手がビギナークラスに初参戦!デビュー戦となり楽しんでいました。
今回個人的に注目していたクラスは、「ノービスクラス」参加者には、今季よりレースに参戦している高橋 杏奈選手と大保 美咲選手の二名がレースにチャレンジ。そして同クラスにおいて酒井 雄之助選手(10歳)が、大人たちを抑え素晴らしい滑りで、なんと 優勝! 今季の練習の成果が発揮されたのではないでしょうか? おめでとうございます。
そしてクラスエックスには、相良 悧空選手(12歳)が参戦! 非常に頑張りました。見た目の大きいスタートランプが更に大きく見えてしまいますが、下りていくシーンは、相良選手の技術力が垣間見える瞬間でもありました。滑走技術は大人顔負けな滑りをしていて、成長と共に非常に速くなることを間違いなく感じました。
今回、今季最終戦となるレースですので、クラスエックス(他大会ではオープンクラス)の展開が面白い、なぜならAJSA-TAC(日本スケートボード協会タイムアタックサーキット)では、年間ポイントランキングでも競う事ができて一つ一つの大会の結果が年間ポイントランキングとして国内トップと決める今回のレースは、非常に大切なレースとなった。
年間ポイントランキングでは、西谷 流星選手が前回のマイアミ浜カップのスペシャルスラロームで、まさかの失格、前回までのポイントリーダーは、安定感抜群の宇野 順次 選手でした。
そして今回、クラスエックスのスペシャルスラロームで、一位が、西谷 流星選手、二位が酒井 章汰選手、そして、なんと三位に宇野 順次選手となり、宇野選手がポイントを落とし、西谷選手が、ポイント取得し年間ポイントランキングの順位が入れ替わる面白い展開となった。ちなみに私、堀之内剛のランキングは4位となりました。これにて 今季のレースは、全て終了。非常に楽しませて頂きました。
来季は、イタリアミラノの世界選手権開催に伴い、選抜大会が予定されていたり、非常に楽しみです。

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