スケートボードを使用したスノーボードオフトレ Vol.03

堀之内 剛プロによる OFF TRAINING by Skateboard
Photography_@PSA-ASIA / @GOKATU

CARVE Onlineでは、CARVINGを楽しむスノーボーダーに向けて、オフシーズンでのスケートボードを使ったオフトレーニングを連載コーナーで紹介します。堀之内 剛氏プロデュース企画!

名前:堀之内 剛(ほり)
JSBA/PSA-ASIA公認プロスノーボーダー
SUPAベーシックインストラクター
スポンサー・アンバサダー:SHARK ENERGY DRINK / YOROI-blp / VITORA / スノサウルス / Carving Master’s Craft / むねぐみ茶 / TFA / HEAVEN SKATEBOARDS / Zulu Wheels / モリスポ
スケートボードレース歴:2004
IGSA World Cup RED BULL Almabtreide Skateboard Down Hill(Germany)
Burnig Wheels Tour Board-X(Switzerland)
AJSA-TAC(日本スケートボード協会タイムアタックサーキット)国内サーキットを転戦中

スラロームってオフトレになるの?

フリーランと違いターンを規制されている中での滑走は、見た目以上に難しく感じます。フリーランで行きたい方向に行けているかは、スノーボードでしたらゲートに入ると すぐにわかります。もちろんゲート慣れはありますが、ゲート内では1ターン目から難しく感じると思ます。ゲートの中では、ラインを上げて滑ったり、わざとラインを垂らして滑ったり、速さを競う競技ですので、そこが難しい所でありながら技術面では、切り返しの速さ、ボードに乗る時間の速さ、長さ、などなど フリーランでは出来ない事をゲートの中でしているので、結果的にフリーランの上達、カービングターンの上達への近道なのです。スケートボードのスラローム競技でも同じことが言えます。とても切り返しが速いスケートボードは、足首の筋力アップ、バランス感覚、下半身、上半身の使い方、ライン取り、スピード感覚 等々、スノーボードに必要な技術やリカバリー等を総合的にスノーボードの能力を高める事が出来ます。

スラロームの歴史と魅力

スケートボードスラロームは、1982年からAJSA(日本スケートボード協会)公式のレースが開催されています。過去に、ジャンボ古川さん、ローズ松島さん、西川隆さん、などプロスノーボーダーが参加していました。他にも多くのスノーボーダーが参加してきました。そして歴史は変わり、今では、多くのスノーボーダーが、AJSA-TAC公式・非公式問わず、皆さん参加しています。その中の一人として、僕も参加させて頂いています。スラーロームはやはり「人と競う事」が一番の楽しみでしょうか?レースですから、そこには相手がいて、タイムで競う単純な競技、スノーボードのレースとほぼ変わりません。マテリアルの全てが、ハイエンドの物を仕様、もしくは それに近い仕様をし、よりスピード安定性と回転性を備え、クイックな動きが可能となり 安全で楽しく滑れます。

スラロームレースの種類

とてもシンプルな競技ですので、小さい子供から大人まで、男女問わずチャレンジできる楽しい競技です。

種目
スケートボードの種目は、色々とありますが、国内では、スペシャルスラローム、ロングスパン2.1m、ショートスパン1.6m、デュアルスラローム 等があります。

基本的なルール
AJSA-TAC基本ルールは、下記の通りです。

コーンダウン
3コーンまでは、0.2秒のペナルティータイム、4コーン目を倒した時点で失格
コーンが、明らかにマーキングから外れている場合は、ペナルティータイムの対象
コーンが、マーキングの上に立っている場合は、ペナルティータイムの対象になりません(セーフ)

スラロームマテリアル

スケートボードスラロームのマテリアルは、スピード安定性と回転性が必要になります。その為 デッキは、75cm91cm コンケープが強めでテールキックがあるデッキを使用しています。 トラックは、ハンガーサイズ100125ぐらいで、基本的にRKPトラックを使用します、TKPトラックでも回転性のあるトラックでも速く滑ることが出来ます。また ウィールに関しては、路面状況に対応するために、グリップ力の高いウィールを使用しています。

Carving Master’s Craft

SK8King

TRG SKATEBOARDS

スラロームマテリアル

スケートボードスラロームは、グリップ力と回転性が必要。個人的な考えになりますが、ウィールは、ほんと重要なマテリアルの1つです。安心してカービングターンをハイスピードでグリップしてる感が僕は、非常に好みです。僕が使用しているウィールは、直径82.5mmのビッグソフトウィール。60mmの接地面でグリップ抜群ペタリウレタン素材。更に皮剥きなしでカービングのスリップアウトはほぼなし。圧倒的なホールド感(地面を掴む感覚)が安心してターンを楽しめますので、スタートランプがある場合は、Zulu Wheels Petari をしています。ただ 種目によっては、ウィールを変更する事もあります。例えばプッシュスタートでショートスパン等 細かいセットの大会となると、直径が大きいウィールで幅が広いウィールだとハイスピードになるまでが遅いので、少し小さめなZulu Wheels Monster Numerip 72mmをチョイスする事もあります。また レースによってはウィールでタイムに影響が大きく出る場合があります。大会当日のコンディションやコースレイアウト、スタートランプあるなし 等々 様々な観点からウィールのチョイスをし、レースに参戦しています。

AJSA-TAC開幕戦
(神奈川県藤沢市、秋葉台総合文化体育館第二駐車場特設会場)

20230528日に神奈川県藤沢市秋葉台総合文化体育館で開催された、AJSA-TAC(日本スケートボード協会タイムアタックサーキット)をご紹介いたします。今回、関東地区での開催は、約二年ぶりの開催となります。オーガナイザーは、AJSA(日本スケートボード協会)理事でもある、平沼 孝之さん(元スラロームギネス記録保持者)に主催・運営をして頂きました。種目的には、スケートボードスラロームの基本でもある、ロングスパン2,1mとショートスパン1.6mです。オープンクラスは、スタートランプからスタート、ビギナークラスは、プッシュスタートとなります。コーン数 約30コーンで、長くもなく短くもない良いコース、コンディションは、向かい風で尚且つ少しスリップするコンディションでしたが、直線的なセットですので、ハイスピードレースとなり、見ている皆さんも楽しめたかと思います。今回の参加者の中で、ビギナークラスに参戦した、多くのスノーボーダーの皆さんが参戦していました。

選手の紹介

スノーボーダーで、AJSA-TACで上位選手。AJSA-TACでは、2023528日(日)に、神奈川県藤沢市秋葉台総合文化体育館での大会をはじめ、年間3~5戦のレースを展開しています。その中でも、2022WSG(ワールドスケートボードゲームス)の世界選手権大会にWSJ(ワールドスケートジャパン)日本代表として参戦した経験を持つ2名をご紹介します。

宇野 順司(Doogon Racing


【出身】 兵庫県
【所属スノーボードスクール】 なし
【スポンサー】PRO SHOP Dreamy / OGASAKA snowboards / SEISEMIC
【スノーボード歴】20
【スケートボード歴】11
【スケートボードをはじめた理由】 スノーボード(カービング)のオフトレとしてはじめました。
【スケートボードの大会に参加した理由】 一緒にオフトレをしていた友達に誘われて出場しました。初めて出場した大会は滋賀県で開催されたマイアミ浜カップです。
【一言】スケートボードは難しいと思っている人が多いように感じます。僕達がやっているスケートボードはオーリーもトリックもしません。角付けの切り替えを連続するだけで乗れる、とても単純なものです。ショートターンやミドルターンの練習はもちろん、パイロンを並べれば規制の練習にもなります。是非一度、体験試乗して欲しいと思います。板が加速していく感覚はまさにスノーボードです。

米山 力(東海スラローム)

【出身】 愛知県
【所属スノーボードスクール】 JAPAN SNOWBOARD ACADEMY
【スポンサー】SRWskates
【スノーボード歴】20年以上
【スケートボード歴】10年ほど・・・
【スケートボードをはじめた理由】 スノーボードのオフトレとして
【スケートボードの大会に参加した理由】 目標を持った練習が出来る為
【一言】最初はオフトレとしてどんな道具を揃えればいいのか、何をしたらいいのかが分かりにくいと思います。まずは環境、仲間が出来れば楽しくオフトレが出来ます。SNSでオフトレとしての練習会など各地で告知されいますので参加してみると良いかと思います。

AJSA-TAC開幕戦レポート

公式戦ですが、ビギナークラスもあり誰でも参加できます。もちろん女性も多く参加していました。もちろんサーフスケートもスケートボードなので、お気楽に参加できます。またスノーボーダーの皆さんも大変多く参加していて、会場では、スノーボードの会話とスケートボードの会話が楽しめる日でもありました。参加者は、小さなお子さん~おじさんまで幅広い年齢層で、大変盛り上がったレースでした。

今回のAJSA-TACで一番頑張った酒井 優之介くん、なんとショートスパンでは、大人顔負けの滑り!準優勝となりました。将来が楽しみです★

オープンクラスは、デュアルスラロームで、国内トップ選手たちが集まりハイレベルなレースとなった。オープンクラスは、20名以上参加、決勝進出は、8名、久々の関東地区のレースでしたので、非常に盛り上がりました。関東地区での開催でしかお会いできない人も沢山いますので、ほんと久々に会えて嬉しかったです。僕もオープンクラスでショートスパンとロングスパンに参加させて頂きました。ショートスパンでは、残念ながらDQとなりましたが、ロングスパンでは、5位入賞となりました。応援してくださった皆様ありがとうございました。動画は、大会風景の動画です。いがいとエキサイティングなレース展開なので、ぜひ見てください!

リザルトはこちら
http://customshopblog.psc.shop-pro.jp/?eid=1434

動画
https://www.youtube.com/live/jUGYVRVDa3E?feature=share

 

左:塚本宗次郎さん 右:五十嵐直樹さん

左:森 孝之さん 右:酒井 章汰さん

左:堀之内 剛 右:宇野 順司さん

左:西谷 流星さん 右:工藤 学さん

 

次回のスケートボードスラローム大会

私、堀之内剛が主催・運営するイベントのご紹介!
更に詳しい情報は、下のQRコードを読み取って頂きLoungeSkaterInstagramをフォローして最新情報を確認してください。

【第二回富士吉田北麓スケートボードスラローム大会】
山梨県富士吉田市北麓公園にて開催されるスケートボードイベント、主催は、カフェ&バー INTI を経営しながら、プロスノーボーダーとしても活動している鬼頭プロ、当日は、子供たちの無料体験試乗会もスラローム大会と併催します。夜に部にはカフェ&バーINTI10周年パーティーも開催、朝から晩まで、富士吉田市を楽しめます。

開催日:20230701日㈯(02日予備日)
イベント名:第二回富士吉田北麓スケートボードスラローム大会
会場:山梨県富士吉田市北麓公園大駐車場
種目:ロングスパン2.1 / スペシャルスラローム
カテゴリー:各種目ビギナークラス・オープンクラス

【マイアミ浜カップ】
滋賀県野洲市で開催されるマイアミ浜カップは、今年で14年目を迎えます。現存するレースでは、日本で最も古くから開催している歴史のあるレース、コースもロングコースです。夜の部(キャンプ)も楽しめますので、是非ご参加ください。

開催日:20230909日㈯(10日予備日)
イベント名:マイアミ浜カップ
会場:滋賀県野洲市マイアミ浜オートキャンプ場
公式:AJSA-TAC
種目:ロングスパン2.1 / スペシャルスラローム
カテゴリー:各種目ビギナークラス・オープンクラス
エントリー:デジエントリーにて受付。https://dgent.jp/sp/e.asp?no=2300406

次回は、WATEBOME使用した練習の紹介。
7/1に開催された第二回富士吉田北麓スケートボードスラローム大会の報告です。

 

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