Story of PEOPLE ー 杉本 孝次 ー

昨シーズン、PSA ASIAのAL競技で多くの改革がなされた。その内容とは? そしてPSAアルパイン部としても活動されつつ、プロ戦30年全レース連続出場を果たした杉本孝次プロにお話をお聞きした。


Q
昨年度シーズンにPSA ASIAのプロ戦AL競技で行われた改革内容を教えてください。

昨シーズンは、多くのチャレンジをさせていただきました。
まずは、今までの4戦から6戦行うことができた事です。やはり各レースに賞金が必要ですし、スケジュールも含めて実現できて良かったです。1つ1つの大会をより華やかに盛り上げようという考えで、同じPSA理事でもある翠川プロが中心に有志が立ち上がり、スタートとゴールの大きなエアバルー(直径1m 高さ3m)を各2本制作し、スポンサーを集めることで実現できたと思います。そのスポンサーにはPSA在籍プロの会社やPSAOBの会社から企業スポンサーになっていただき、全6戦が実現することができました。改めて、皆さんに感謝申し上げます。
 さらに ALシリーズランキングに対して、賞金がでるような形になりました。
これは、バルーンスポンサーやビブスポンサー、各イベント収入や前日の練習会の収益が原資となっています。今年も続けますので、皆さんご協力の程、宜しくお願い致します。
 そして、各大会で50歳以上のシニア表彰・シニアシリーズランキング表彰なども実現しました。レースというシンプルな競技特性を活かし、ベテランにも長く競技を続けてもらえるように、本来のリザルトから50歳以上の選手を抽出して、更に1歳ごとにそのレースのラップタイムから%でハンディタイムを分配し順位をつけるルールを用いています。なので、50歳以上のアマチュアは、プロトライアル資格がなくても、シニアトライアルとしてプロ戦に出ることが可能です。

Q そんな多くの改革の影響もあり、昨シーズンはレースが盛り上がったとお聞きしました。

 昨年は若手・中堅・ベテランが競い合えるプロレースシーズンとなりました。
まずは昨年までFISワールドカップを転戦していた神野慎之介がプロレースに戻って来ました。圧巻の滑りで若手たちに火をつけました。結果は神野が連戦連勝。そんな中、競技自体を引退していた元ワールドカッパーの吉岡健太郎が7年ぶりにレースに復帰し、神野の連勝を阻止!メジャーな中堅に主役を持っていかれた若手も奮起しましたが、最後まで神野は主役を譲らず激戦のレースばかりでした。シニアもまたシニア表彰も始まったこともあり、どの世代も熱い戦いがあったプロレースとなり、今シーズンも更に熱いレースになることを期待しています。

Q 今後もPSA ASIAのレース競技の改革の予定や、こうなっていければという想いがあれば教えてください。

 今シーズンから始めていることでもあるのですが、各大会に撮影クルーに入っていただいています。レースのカッコいいシーンを動画で収め、ショートコンテンツのムービーを制作しています。これをPSAからSNS配信を始めます。多くの人にアルパインレースを見て頂き、知って頂き、カッコいいと思っていただけるようにしていきたいです。そして、プロ一人ひとりがもっとプロとしてのステイタスを上げていきたいですね。もちろん、選手側もプロ意識をもっと高めていく取り組みも必要ですしね。色々出来たらいいなぁと思っています。

Q 話は変わりますが、昨シーズン、杉本さん自身が、プロ戦30年間全レース連続出場記録達成を果たされました。偉業中の偉業ですが、どんな想いで迎えたのでしょうか?

 「30年もレースを続けているんだなぁ」って自分でも驚きです。でもここまで続けてこれたのは、やはり家族や仲間の理解と協力があってのことです。本当に感謝しています。
私は30年前に全日本で優勝しプロに上がり、その30年後の今年・息子の杉本志功が全日本で優勝し、来年プロに上がります。実は、この節目に引退がいいだろうと考えていました。しかし最終戦の富士見パノラマで、30年間全レース連続出場記録達成の表彰をしていただいた時に、杉本志功が花束贈呈スピーチで「来年プロ1年生の私と31年目の父と一緒に戦いたいので続行をお願いします」という言葉を受けて、今季継続をすることになりました。やはり嬉しいですよね。すべてに感謝です。

Q 最後になりますが、今後の杉本さんの競技に対しての想い、目標などがあればお教えください。

スノーボードを初めてすぐに競技を始め、現在55歳。スノーボードを生業にもさせていただき、みなさんに感謝ですし、スノーボードに感謝しています。なので、スノーボードを裏切ることなく誠実でいたいと思っています。競技は1年1年考えながら続けていきます。
今までも少雪暖冬の厳しいシーズンもありましたし、コロナパンデミックもあったり、去年のようなサプライチェーンによる製品の遅れなど、これからも予想もしていないことも起こるかもしれません。しかし「スノーボードを裏切らない」という思いを持って、これからも続けたいと思います。どうぞ、これからも宜しくお願い致します。

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